ゼロからはじめる小説同人誌 の、猫の巻。

「虎の巻(「芸事などが上達する秘訣を記した書」)」には及ばないけど、でも、ほんとのことだけ記していくよ! 小説同人誌にまつわるそんな心意気を、もりもりこめたブログです。

小説全体が冗長になること(エピソードの取捨選択について)

 

こんにちは。

猫宮ゆりです。

 

小説技術を掘り下げるこのカテゴリー、今回は

小説全体が冗長になってしまうことに関して。

 

趣味の小説同人誌は、もちろん自分の好きな長さで

つくっていいわけですし、

分厚い本をつくりたい!大長編をやってみたい!という

熱意は素晴らしいものです。

印刷所さんもそれを後押ししていて、たとえば緑陽社さんでも

本文800ページまで対応可となったり、厚い本をきれいにつくる

ためのコツなども公開されていたりしますね。

 

ただ、どう見ても明らかに間延びした場面や退屈なシーン、

意図のよくわからない長ったらしい展開が続くと

読み手はつまらないですし、本自体の力も弱まります。

 

むろん小説ですから、ひたすらにタイトで無駄がないものがいいかと

いえばそうではない。

余韻や遊び、気抜かしになる場面もないと不自然で、

読みにくくせせこましい仕上がりになってしまいますね。

 

 

なので……、

ほどよくゆとりを持った上で、冗長にならない本をつくるには、

エピソードの取捨選択と全体像の俯瞰が肝要です。

 

全体として見たときに、ああここはいらないな、とエピソードを

捨てることは、それへの思い入れがあればあるほど難しくなります。

 

愛着の強いエピソードだったりすると、その本では泣く泣くカットしても

温めておいて、別の機会で昇華させようと考える人もいるでしょう。

それ自体はまったくおかしなことではなく、とても普通で一般的な行為です。

 

ただ、思いきり徹底してエピソードを捨て、プロットも残さず消去してしまうと、

それまで考えもつかなかった語りかた・描きかたが浮上してきたりします。

元のエピソードよりはるかに、端的で明確な描写をおこなえる方法などが。

 

「どうしてもここを入れたいんだ」という意思が全体のボリュームを増やして

いくわけですから、こだわりのエピソードが多いほど総量がかさみます。

 

そして、エピソードにこだわるということは、

「これよりいいエピソードはもうつくれないかもしれない」

と、どこかで恐れているから、だったりするものです。

だから全部入れこみたくなるし、使えなかったら次に回したく

なる、ともいえるでしょう。

わたし自身も、そういう時がありました。

 

けれど不思議なもので、捨てれば捨てるほど、新しいエピソードは

湧いてきます。

使わないエピソードやメモ書きなどを、後生大事に保管しておくことも

しなくなりました。

 

ネタは鮮度が命です(/・ω・)/

 

 

そうすることで全体の風通しも向上し、俯瞰しやすくなります。

こうなると、ページ数や文章量を自在に動かすことが可能。

むやみに冗長な本になってしまう事態は防げます。

 

でも。

せっかくの同人誌ですから、むしろこだわりに特化して突き進むのも、

ありどころか大ありですけれどもね!

長ったらしさ上等、中身の濃ゆさ上等、これが俺の本なんだぜ、と

全面にうち出して、個性フルで活動してゆくことも同人誌ならではの

喜びに満ちています。

 

自分の好きなほう、自分の心がはずむほうを大切にしつつ、

素敵な本をつくってゆけたら最高ですね。

 

 

猫宮ゆり

ゼロからはじめる小説同人誌

http://noveldoujin.wixsite.com/novel-doujin

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小一時間で、フリーソフトのメディバンペイントのみで小説同人誌の表紙を完成させるメイキング

 

こんにちは。

猫宮ゆりです。

 

今回はタイトルまんまですが、

「簡単に、小一時間で、それも使用ソフトはフリーのメディバンペイントのみで、小説同人誌の表紙を作成するメイキング」

です。

 

同じフリーソフトのファイアアルパカも便利なのですが、表紙作成の際は断然、メディバンがおすすめ。

メディバンはフォントワークス社さんのフォントが使えて、もちろん無料で商用利用可能!ゆえです。

これを活用しない手はありませんね。

 

では。

こーんな表紙を、つくりたいとします。

 

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これは今回のサンプルのために、わたしがオールメディバンで作成したサンプル表紙なのですが、

この本、つくりたくなりました……(;^ω^)

(余談ですがセツセリもロクセリもセツリルも大好きです……FF6が好きです。)

 

本当に小一時間でできるので、作成手順を遡ってみていきますね。

使うツールは純粋にPC本体とメディバンペイントだけ。

ペンタブも何も必要なしでできる手順です。

 

☆メディバンペイントの公式サイト(インストールはこちらから)

https://medibangpaint.com/

 

 

まずはメディバンを起動させて、

クラウドフォントを使用するにはインターネットに接続していないと×なので、立ち上げる前に接続を確認しましょう。

もし途中で切れちゃうと、接続し直しても再ログインしなければクラウドフォントが使用できません)

 

表紙ということで、暫定的にA5・背幅4mmの本と仮定し、手持ちの中からスタブさんの背幅4㎜用テンプレートを開きます。

 

これで、RGBの350dpiでA5表紙をつくる段取りが整いました。

 

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そうしたら、簡単に表紙を作成するために、フリー写真を開きます。

今回は、事前にダウンロードしておいたフリー写真を用いました。

写真は

写真素材 足成【フリーフォト、無料写真素材サイト】さんより。

「高解像度の写真を取得する」というリンクからダウンロードします。

 

開いたら、「全てを選択→コピー」して、

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先ほどの、テンプレートに戻って貼り付けます。

 

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貼り付けたら、選択範囲→変形で、テンプレートの塗り足し線にくるまで拡大します。

 

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塗り足しから若干はみ出る分には支障ないですが、足りないと断裁の時にちょっと見てくれが悪くなるので、気持ち塗り足しを越えるくらいの感じでやると良いです。

 

変形を確定させたら、ここからはどんな順番で作業していってもいいのですが、今回は背表紙部分から着手しました。

 

写真を貼り付けた上に新規レイヤーを追加して、先に写真の夕景の箇所からスポイトツールで色を取っておきます。

それから、背表紙幅に合わせて、塗りつぶしツールで選択し着色をおこないます。

 

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このとき別口で新たに色を使うと画面内の色数が多くなり、ゴテゴテしたださい印象に陥りやすいので、すでに使われている色の中からセレクトするとまとまった雰囲気が出ます。

 

そして、背表紙に表題とサークル名を入れます。

文字入れはテキストツールで施しますが、クラウドフォントを使う場合、少し反映に時間を要することがあります。

 

今回は、クラウドフォントの中からアンチックセザンヌを使用しました。

☆テキストツールを使う際は、印刷用の場合は必ずアンチエイリアシングを解除しておきます。

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そして文字色も、写真の中の濃い色の箇所から取ります。

テキストツールのPick Screen Colorで、画面内の色を取れるようになっています。

 

表題の「あなたと見た最後の朝」そしてサークル名の「黒猫拝殿」を記入したら、帯っぽいデザインをつくっていきます。

いったん、帯の予定部分にかかる背表紙テキストであるサークル名を非表示にして、新規レイヤーを追加します。

そしてまたスポイトツールで写真の色を取り、帯っぽい幅で塗りつぶしツールを使い、選択箇所を着色します。

そして、このレイヤーのブレンドを「通常」から「加算・発光」に変更します。

 

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下のレイヤーの色を透かしつつ、ほどよい感じに発光してくれます。

 

そして、表4側の発行年月日・サークル名・CP表記記載を入れる手順がまだだったので、先にそれをやります。

時期的に、冬コミ発行想定の発行日で。

 

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画像はズームインしたものです。

ここでは、入れる箇所の色彩を考慮し、文字のフチを7pxと太めにとり、フチの色はまた写真内から取得してつけています。

ここの文字と後述の帯部分アオリ文字は、フォントをIPA明朝にしました。

IPA明朝はクラウドフォントにも入っていますし、フリーフォントとして入手も可能です)

 

そして帯部分のテキストも同様に、色を画面内から取りながら入れていきます(メイキングのために考えたものなので、このアオリ文は5秒で出しましたが実際にこうする際は、本文小説からここぞという場面の台詞・表現を抜粋するのが効果的です)。

あっ、文字を入れたら帯部分の幅がもう少し必要だったので、そこを加えています。

 

二つのアオリ文は、少しだけフチの色を変えて、二者それぞれの言葉である意図をひっそりこめています。

 

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これは試しに、背表紙部分も加算・発光ブレンドをやってみたバージョン。

下の写真が透ける妙味もあり、これはこれで良いと思います。

また、これだと背のところに乗る色が少なくて済むので、折り返し箇所が弱い紙を使う際などには特に有効です。

(際立って折り返しが弱い特殊紙を用いる場合は背に色を使わないことが一番無難ですが)

 

最後はいよいよ表1側の表題を。

これは帯下部分の色を取って入れました。

 

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少し気だるい夕映えのムードが出たかな、ということで、この表題部分のブレンドをオーバーレイにします。

 

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画像はズームインです。

オーバーレイにしたことで静謐なテイストも感じられ、近い色合いが重なるところの視認性も上がりました。

 

あとは、細部の調整で完了です。

全体にグリッドをかけて、文字の位置などを揃えます。

 

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これでほぼ完成。

テンプレート開いたのが13時13分、↑ここが14時19分なので、小一時間で表紙完成!といえるのではないでしょうか。

 

ちなみに、

帯部分のレイヤーを非表示にしてみるとこんな感じ

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これもまた、夕闇の印象が強くなって良いですね。

個人的には、年齢制限をかける本にするならこっち、全年齢本でいくなら元データ、でしょうか。

 

さて。

これを同人誌の表紙として印刷所さんへ入稿する場合、テンプレートに設定されていた中から説明レイヤーを削除したのちラスタライズします。

Photoshopの「画像を統合」がメディバンの「ラスタライズ」です。こうすると、画像統合前と別のデータとして統合後のデータができます。

メディバンの「全てのレイヤーを統合する」は、元データがそのまま統合データに上書きとなります)

 

解像度が350dpiであること、カラーモードがRGBになっていることを確認し、全体をズームインして不備がないか確かめたら、PSDにして保存しましょう。

(表紙もPDF入稿の印刷所さんの場合は、フリーソフトで変換したいならGIMPを使います。

メディバンでPSDにして保存したデータをGIMPで開き、別名でエクスポートしてPDF保存を選択します)

 

最近の印刷所さんはRGBで入稿してもCMYKと遜色なく刷ってくださることが多いですし(印刷所さん側でSRGBに変換してくれます)、

わたしも何度もそうしていますがトラブルはほぼありません。

 

また表紙の紙は、ことにオンデマンド印刷の場合、カラーコピーっぽさを抑えたいなら特殊紙に印刷がおすすめです。

 

ただ今回のサンプルのように、全体に色が乗るデータの場合は特殊紙の風合いが目立たず、少しもったいなくもあるので、アートポスト系の紙に刷ってマットPPをかけてもらうなどもベターでしょう。

 

また帯も、本と別データでつくってちゃんと帯としてとりつけるのも楽しいですよ。

 

 

☆終わりに、このデータをPhotoshopCMYKに変換した場合の見本を。

こうして見る分には、さほど変わらないですね。

 

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ほんとうに、このメイキング、とても楽しかったです。

 

 

猫宮ゆり

ゼロからはじめる小説同人誌

http://noveldoujin.wixsite.com/novel-doujin

☆小説同人誌に関するご相談も受付中。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼロからはじめる小説同人誌」の、PRフライヤーができました。

 

こんにちは。

猫宮ゆりです。

 

本日、入稿していたPRフライヤーが完成到着いたしました。

印刷所さんから無事に届き、先ほど検品もおこないました。

 

仕様はA6両面フルカラー、コート90kgにオフセット印刷です。

 

これはデータですが、見本がわりに。

 

 

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いかがでしょうか。

サイト「ゼロからはじめる小説同人誌」の概要と、

こういうものが始動しましたよっというお知らせを

かねて、作成いたしました。

お花がとっても発色よく印刷に出てくれて、見ているとうれしくなります……。

 

こちらのフライヤーはこれから少しずつお配りしてゆく

ほか、

配布ご協力くださるかたも募集して参ります。

 

また、このフライヤーを欲しい!と思ってくださったかたへは、

1枚郵送も承ります。

82円送料のみ、ご負担くださいませ。

ご希望の場合は、サイトトップのお問い合わせなどからお気軽に

お申しつけください。

 

 

☆フライヤー配布ご協力者様要項

 

・こちらのフライヤーを直接あるいは郵送配布くださるかた

(※直接配布は、同人イベントでのサークル参加時に自スペースにての配布、

郵送配布は、自家通販や他ペーパー配布時などに同封。

 

・枚数は5枚以上、上限は100枚まで

(暫定。上限以上可能な場合は別途、その旨をお申し出ください)

 

・配布ご協力いただける場合は、こちらから郵送にて送付を致します。

 

・配布期限などは特に設けておりません。

 

 

こちらもまずはサイトトップのお問い合わせから、ご連絡をお願い致します。

いずれもお送り先ご住所などは、送付完了したのち確実に削除をおこないます。

 

どうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

猫宮ゆり

ゼロからはじめる小説同人誌

http://noveldoujin.wixsite.com/novel-doujin

☆小説同人誌の装丁サービスも受付中。

ただいまサークルカット無料でおつくりしています。

 

 

 

 

 

同人イベント前の告知のこと。

 

こんにちは。

猫宮ゆりです。

 

気づけば12月に入り、2016年もあと少し……ですね。

 

同人界では、昨日もイベントがありましたがやはり、

次は冬コミ!というかたも多いのではないでしょうか。

 

もう冬コミ初日まで1か月を切り、ただでさえ慌ただしい

師走、あっという間に日々が過ぎてしまいそうですが……

今日は、イベント前の告知について、です。

 

告知、どのくらい前から、どういった媒体で、おこなっていくのが

効果的なのでしょう?

こればっかりは、個人差もあるし、サークルさんのスタンスや規模、

イベント自体や新刊の内容にもよります。

 

でも一帯に、これだけインターネットが発達普及しているいま、

告知をまったくおこなわないというのは、もったいないですね。

 

わたし自身は、媒体としてはTwitterとpixiv、そして自サイト周りです。

 

自サイト周り、というのは、

・サイトトップにイベントへのサークル参加の旨と

スペースナンバー、新刊の概要を載せる

・サイトのブログなどでも同様に、裏話やこぼれ話を絡めて

・自サイトが参加しているランキングやサーチなどがあるなら、

それらの紹介文をイベントPRに変更する

などです。

 

見てもらえるきっかけになりうるところは、すべて手を打っておきます。

どこから興味を持ってもらえるかわかりませんからね。

そのほか、姉妹サイトや自家通販用サイト・ページを持っている場合

なども、忘れずにPRできると良いでしょう。

ブログなどは、新刊既刊、ポスターやペーパーについてなど、

こまめに情報更新しておけると強みになります。

 

pixivも、同人界でもっともマストな媒体ですね。

新刊サンプルはもちろん、サークルカットやお品書きなども、アップできると

かなりの宣伝になります。

 

Twitterもパワーツールです。

サイトの情報更新を周知したり、pixivへのアップをお知らせしたり、

即効性があってアクセスも流れこみやすく、誰かにリツイートしてもらえれば

自分の知らないところまでも拡散してゆくパワーがあります。

一方でTwitterは投稿が流れやすいので、一度投下したお知らせを時間帯や

曜日を変えて再投稿したり(自分のツイートもリツイートできるように

なって便利になりましたね)、

一番上に固定表示したりすると良いです。

botのように自動定期ポストされるものは、タイムライン上でどうしても

目が滑るので、わたし個人はあまりおすすめではありません。

 

で、これらをどういったスケジュールで遂行していくかというと、

 

 

・イベントに申し込んだ時点

 

イベントにサークル参加することをTwitterやサイトブログで言う。

この段階で、サークルカットをpixivに上げているかたも多いですね。

 

 

・イベント1か月前

 

この頃までにサークルカットをpixivに上げ、それをTwitterやサイトでも

リンクしてPR。

新刊の進捗なども、Twitterで言っておくのも◎。

 

 

・イベント3週間前~2週間前

 

スペースナンバーがわかったら、Twitterの名義にそれを入れこんだ

名前にする(例:猫宮ゆり@12/30 わ900b)。

「スペースいただきました、新刊は~」系のタイムラインを彩る投稿を

しておく。

電子カタログなどが利用できるイベントなら、そちらもしっかり更新して

おく。

 

・イベント約1週間前

 

この辺りに、お品書きをpixivへ投下する。

お品書きアップは金曜・土曜の夜がおすすめです。

あまり早く上げすぎても忘れられますし、ぎりぎりすぎると見てもらえない

ので、時期には充分注意します。

アップしたお品書きを、サイトやTwitterにリンクさせてプッシュするのも

有効です。

 

・イベント3日前

 

ここから、毎日Twitterで告知します。

文面は少しずつ変えて、全く同じものをただたれ流すことのないよう。

新刊のサンプル画像を添えてみたり、自スペース付近の会場案内図を

掲載してみるのも良いですよ。

 

・イベント2日前

 

既刊も改めて紹介してみたり、当日のポスター詳細などを特集してみる

のもおすすめです。

自分の言葉で、イベントが楽しみなことや本のあらすじなどを伝える。

 

・イベント前日

 

「明日はどうぞよろしくお願い致します」というようなメッセージを、

Twitterやサイトブログで言っておけると安心。

合わせて再度、サークルカットやお品書きのリンクをつないでおくのも

目印になる効果があります。

 

 

・イベント当日

 

朝、改めて「今日はどうぞよろしくお願い致します」ということを

Twitterやサイトブログで上げてから出発。

その日の天候などに応じて、挨拶をしておくこともおすすめです。

入場待ちの間などに更新も、臨場感があって良いですね。

 

また、スペースの準備が整ったら、Twitterでイベントのたびに

お約束になっている設営完了タグをつけて投下してみるのも、

直接イベントへ行けない人が見ても楽しいのでおすすめです。

 

 

そして!帰宅するまでがイベントです。

撤収後には「撤収しました、今日はありがとうございました」という

ようなツイートをしておければばっちりです。

終わると同時に、次のイベントへ向けての準備が始まるので、

まずは感謝をしっかりして終えたいですね。

 

 

告知投稿は、自分ではやりすぎかな?と感じたりしても、Twitterで見ると全然

そうでもなかったりします。

 

その情報が、まだ見ぬ同志さんへ届くよう、臆さずびびらず、

発信し続けたいですね。

 

 

サークルカット無料作成中です。

同人誌の装丁サービスも受付中。

http://noveldoujin.wixsite.com/novel-doujin

 

 

 

 

会話文が面白いと、読み手はもっと楽しめる

 

こんにちは。

猫宮ゆりです。

 

小説技術を掘り下げるこのカテゴリー、今回は会話文に関して。

それと、ちょっとだけわたし自身の話を。

(このカテゴリー、自分のことは棚に上げてんじゃねーのん???

って感じかと思うので(;^ω^)。)

 

同人活動としての小説作成は、本腰を入れて始めたのは2008年から

ですが、

ものごころついた頃から文章を書くことが好きでした。

17歳から20代前半までに、小説とエッセイと感想文でそれぞれ受賞経験が

あります。

現在は、複数の事業を持つ自営業で、その一環でフリーのライティング業も

お仕事を受注しております。

「書くこと」は長いこと、「仕事」でもあります。

同人のほうでは、二次創作の小説が活動の中心です。

そんな感じなので、仕事も同人もほぼひたすら、文章をつくり続けています。

(それが、幸せです。)

 

まったくもって、自慢になるような経歴ではないのですが

(賞はとるだけならだれでもとれますので……よく言われていること

ですが、そのあとが正念場です)、

これまでやってきたことは何ひとつ無駄にはなっていないなあ……とは、

よく、思います。

この話は、以上で終わりです(/・ω・)/

 

 

 

本題ですが、会話文。

ほんっとうに、これがつまらないと、読み手の「その先を読み進めたい」という

気持ちが削られていきます。

 

でも、会話文を真に面白くするのは、プロでも難しいこと。

以前ある大きな賞をダブル受賞した小説は、その会話のうまさが非常に

高い評価に繋がった、という例もあるほどです。

 

会話文がなぜそこまで難しいかといえば、

「紙の上に起こされた文章で、肉声の揺らぎや声色を再生させなければならない」

からでしょう。

 

作りこまれすぎていても興ざめだし、かといって小説は読みものですから、

その台詞の意味がちゃんと読み手に認識されなければそれこそ意味を為さない。

 

わたしが読んでいて冷めるのは、

「こんなに人間て理路整然としゃべれるもんかなあ」

と感じるところです。

 

もちろん、キャラクターづけで、

「常に敬語で淡々と話す」みたいな人物の場合、それが駄目だということでは

ないのですがそれにしたって、生身の人間なら少しは言いよどんだり、

どう言うべきか迷ったり、口ごもることもあるでしょう。

 

それが全く感じられないと、

「ああ、紙の中にしかいない二次元のキャラなんだなあ……」と

寂しくなってしまいます。

 

わたしなど、しゃべるのは決して得手ではないので、実際にしゃべったら

「えっと、あのさ、いやあ、そうだよねーーん?っあ、そうそう!」

とかです(;^ω^)テンションばかり高くて挙動不審……。

 

でも、人間そんなもんではないでしょうか。

クールで怜悧なキャラが、時には、へっ?となったり、……いやそうじゃなくて

……とうまく言えなかったりとか、そういう面も魅力になります。

 

もちろん小説ですから、リアルさを追求するあまりにそんなんばっかり

やっていたらいつまで経っても話が進みません。

でもそんなふうに、あえて本筋とは関係ない余剰を挟むことで、

実際にしゃべっているのに近い揺らぎを表すことができます。

 

人間の心境や感情は、常に移ろいゆくものです。

だから言葉も揺れますし、

意思や感覚がこぼれそうに宿った声の時も、反対にそれらを排斥しようと

制している声の時もあります。

その揺れが絶妙に表れている会話文が、「うまい会話」なのだと思います。

 

いま、目の前で、この人はほんとうにしゃべってるんだ。

読み手がそう感じる会話文。

生きた会話、立体的な会話、肉声で再生される会話。

息のこもりも、言いあぐねて掠れた具合も、すべて表現された会話文。

 

そうした中身のある会話文を読めると、読んだ側は読み手冥利につきるというか、

その作品も作者も、もっともっと大好きになりますね。

「この作品を読めて良かった!!」という気持ちがゴリゴリと湧いてくるはずです。

 

会話を立体化させたいなら、その台詞を実際に言ってみること。

そうしたら、「あ、こんな言いかたしないよな」とか「芝居がかりすぎだな」とか、

自分でわかります。

音読することで、実際に言った際のリズムや聴こえかたもつかめるので、

より自然な語調とそれに合った返しが見えてきます。

とってつけたような言い回しになることもこれで回避可能です。

 

それに発声してみれば、ぎこちない言葉遣いもなくせます。

よく見かけるのは、くだけた話しかたをする人物なのに台詞の中で

「だからさ、そう言っているだろ」とか

「オレはそこに行っていないって」とか。

 

些細なことですが、こういう点が違和感の元になりやすいです。

 

「だからさ、そう言ってんだろ」

「オレはそんなとこ行ってないって」・「オレがんなとこ行くわきゃねえだろ」

他にもさまざまな表現ができますが、工夫をこらすと人物が特徴を帯びて

浮き上がってきます。

 

こうした話し言葉の遣いかたは、映画やドラマを観ることでも幅が広がりますね。

生身の人間が口にしたときそれがどう響きどう聴こえるか、どう伝わるか、

その感覚を小説に取り入れると、いきいきした文章になります。

 

それらの積み重ねが必ず、リアルで妙味のある会話文を育んでゆくと思います。

 

 

猫宮ゆり

ゼロからはじめる小説同人誌

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はじめに必ず決めること:小説技術

 

こんにちは。

猫宮ゆりです。

 

小説技術を掘り下げるこのカテゴリー、今回は

「はじめに必ず決めること」です。

 

はじめに、というのは、その小説に着手する前に、

ということなのですが

はじめに決めること。

それは、表題でもプロットでもなく、

 

 

「視点をどうするか、何をいちばん表したいか、

その作品の最大の骨子で最大の屋台骨になる部分は何なのか」

です。

 

そこさえ最初にしっかりさせておけば、プロットなんかなくたって

小説は動きます。

逆にそこが定まっていないと、どれだけ設定や筋書きを固めても

だんだん話がぶれていってしまいます。

設定や筋書きは、その作品が基盤を固めた上ではじめて機能する

加速装置であり、

物語の幕を開け最後まで運行する基盤が、視点と骨子なのです。

 

視点の決定は、最重要です。

誰のどんな視点でいくのか、途中で切り替わるのか、ずっと同じ視点で続けるのか、

群像劇なのか、主人公の一人称なのか、

それを最初に確定させて、作中で必ず違えないこと。

 

ここを徹底させるだけで、作中に大きな矛盾や違和感が生じなくなります。

 

途中でなんだかぐだぐだになる、というのは、

そこを決めないまま走りだすからです。

 

 

作品の骨子、屋台骨になる部分をがっちり定めることも大事です。

ただここは、必ずしもロジカルに決めておく必要はなく、

イメージであったり、茫洋としていてもいいのです。

その、実体のないイメージに色をつけ、輪郭を刻み、質感を与える作業こそが

「創作する」ことだと言えるからです。

 

イメージを確定させてそして、そこへ向かって始動させる。

そこを目指していく、そのイメージに近づき、迫り、かたちにしていく

感じで進んでいけば、おのずとそのイメージは作品の世界観に結実します。

 

ここが決まってからだとタイトルもつけやすいですしね。

作品全体の統一感、全編に漂う空気感も、ここが濃ければ濃いほどその

純度が高くなります。

 

何を表したいか、何が言いたいか、何を伝えたいか。

それも、骨子を据えると同時に明らかになってきます。

そして明らかになったら、そこから手を離さず、イメージと一緒に

丁寧に煮詰めていきます。

 

 

「書く前に、考え抜け」

といった作家がいましたが、わたしも、どこまでもそうだなと思います。

 

 

猫宮ゆり

ゼロからはじめる小説同人誌

http://noveldoujin.wixsite.com/novel-doujin

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てにをはが汚い小説は、読む気を失う

 

こんにちは。

猫宮ゆりです。

 

小説技術の話を掘り下げるこのカテゴリー、今回は

「てにをは」について。

 

どれだけ面白いストーリーでも、巧みで自然な人物描写でも、

てにをはが汚い小説はやっぱり難があります。

 

とはいえ感覚的な話ですし、小説がその人その人の自由な表現である以上、

間違いもないわけですから具体例を挙げて「これは汚いてにをは」と

断言することはできません。

が、

 

てにをはが汚い、ということは、

「そこに作者の意識が向いていない」ということだ、

とは、言えます。

 

 

自分で作品を読み返してみた時に、

 

すべてのてにをはが引っかからず読めるかどうか。

すべての文章がつつがなく繋がっているかどうか。

すべてのてにをはと句読点がいちばん落ち着きのいい場所に

定まっているかどうか。

 

そこを、重要視していなかったか、〆切に押されて省かざるを得なかったか。

そのどちらか、あるいはどちらもであると露呈すること、と言えます。

 

文章のうまいへたの話ではないのです。

作者が心を注いで紡ぎ、つぶさに意識を向けて練りあげた小説は、

その文章がたとえ稚拙であってもきちんとその軌跡を力として表します。

 

「私はこの文を、ほんとうにこれがいちばんいいかたちだと感じているか」

そこへどれだけ肉薄できたかが、てにをはの選択に集約されて見えてきます。

 

 

美しく引っかかりがないてにをは、

正しい文脈で正確なてにをは、

そして、自分らしく工夫が施されたてにをは。

小説には、そのどれもが肝要で大切です。

自分はその中のどれを、もっとも重要とするか、したいのか、それを

核に据えて取り組めば、てにをははぐっと洗練されてくるはずです。

 

 

それと、個人的に感じるのは、

若い人はおおむね、「へ」の使用頻度が少ないかもしれない、と

いう点です。

 

「へ」はとても詩的で、ひろがりのある優れた助詞です。

「へ」と「に」は、厳密には用途が違っていましたが、小説に

用いるのであれば自分がふさわしいと感じるほうを選べばいいので、

もっと「へ」が活用されたら素敵なのになあと自分は思います。

 

たとえば、

「先に右にあるトイレに行った」

という、いささか回りくどい幼稚な文章も、

 

「先に右手のトイレへ行った」

とすれば、より端的で明瞭な表現に変わります。

 

ドラクエ3の副題「そして伝説へ…」などはまさに、

「へ」でなければ表し得ない、豊かな詩情があふれていますね。

 

 

☆「へ」にまつわる、こんなデータもありました。

日本語調査 助詞『に』と『へ』の使い分けについて

 

 

自分はどんな文章が好きで、どんな表現をしたいのか、

どんなてにをはを美しいと感ずるか。

それを真摯に考えていくと、みるみる文章の質が磨かれていくはずです。

 

 

 

猫宮ゆり

ゼロからはじめる小説同人誌

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