ゼロからはじめる小説同人誌 の、猫の巻。

「虎の巻(「芸事などが上達する秘訣を記した書」)」には及ばないけど、でも、ほんとのことだけ記していくよ! 小説同人誌にまつわるそんな心意気を、もりもりこめたブログです。

ゼロから小説同人誌を必ずつくる②パソコンはあるがネット環境がない場合

 

こんにちは。

猫宮ゆりです。

 

 

小説同人誌のつくりかた。

わからないし難しそうだし、

そもそもつくったって別に……、

でも、ほんとは、つくってみたい。

 

そう考えているかたに、「ゼロから」小説同人誌を

つくる方法、やりかた、手順を、わたしのわかる範囲で

お伝えしたい。

 

それが、このブログとサイトのいちばんの骨子です。

 

何がなくても、何がわからなくても、必ず小説同人誌を

つくることができる方法を、ひとつひとつお話して参ります。

 

 

さて、今回はケース②パソコンはあるがネット環境がない場合 

です。

ワープロ機器なども同じ扱いとします。

 

この場合、入稿や予約などに関してはケース①のパソコンなどがない

状態と同一なのですが、

原稿の作成においてははるかに作業が楽になります。

(※パソコンに接続できるプリンターとインクがあること前提になります)

 

なんといっても、本文の原稿をパソコンでつくれる!!

これは、速度や手間や校正の簡易さを考えると、くやしいほどに画期的です。

 

Wordなどの文書作成ツールが入っていれば、それを用いて原稿開始です。

 

段組や体裁に関しては、次の記事などで掘り下げる予定なのでここでは

その詳細を省きますが、好きなレイアウトで文章を打っていきます。

 

最終的にノンブルを振り、全体の確認・推敲・校正が済んで表紙や

事務ページもできたら、これをどうやって出力するか、ということになります。

(表紙や事務ページのつくりかたに関しては、Wordなどでつくって本文原稿同様に

出力しても良いですし、手描きで漫画用原稿用紙に作成してもどちらでも。)

 

自宅プリンターで印刷してそのままコピー本にするなら、もっとも簡単で、

Wordが新しければページ順ごとに面付けもされ、製本までの手間もほぼ

ないのですが

印刷所さんへ入稿する際は、少し手順が増えます。

 

 

ワープロが普及してからデータ入稿が始まるまでの間、小説同人誌は

打ちこんだ原稿をいったんコピー紙に出力して、それを、

同人誌用漫画原稿用紙に1枚1枚貼りこむのが主流でした。

 

漫画原稿用紙の内枠におさまるように貼りこむと、おさまりが良くて

かっこいい、とされます。

 

今も、この手法で作成された小説原稿を歓迎している印刷所さんも、

まだ多くあります。

今はさらに、貼りこんだ際の薄い影も、印刷所さんのほうで消してくれたりも

するようです。

 

この方法をとる場合の注意点は、

・貼りこむ際、斜めにずれるとそのまま印刷されたりする

(印刷所さんによっては修正して印刷してくれますが、気をつけましょう)

・すべてのページを完全にきれいに貼るのはなかなか難儀

・ページ順のミスに注意

などです。

 

貼るときに原稿用紙の上下を間違えたくらいなら、原稿用紙の印刷範囲外に

「上」などと正しい上の位置を書き入れておけば大丈夫です。

 

そして、貼りこみ法より手数が少ないやりかたでいえば、

直接、同人誌用漫画原稿用紙に出力する方法もあります。

 

こちらも、原稿用紙の内枠におさまるように組版を組んで、直に印刷します。

 

これはちなみに、印刷所さんによっては、原稿用紙じゃなくてもコピー用紙

などのままでも問題ない、としているところもあります。

 

でもなんとなく、紙の厚みや丈夫さから見ても、原稿用紙に印刷したほうが

安心して扱える気が……します。

 

☆この方法を推奨しない印刷所さんもあります。

データ入稿が中心になりつつあるいま、やはり「データはデータのまま

出力するのがいちばん安定した印刷結果を出す」わけで、

確かにこれらのやりかただとどうしても微細なずれや影が目立ちやすくは

なります。

またインクジェットプリンターで出力したものはそもそも印刷されにくい、

ともいいます。

 

わたしも実際に直接、漫画用原稿用紙に出力した原稿を印刷所さんで

刷ってもらったことがありますが、本になって見た感じでは、印字結果に

大きな問題はありません。

でも、A5の本なら漫画用原稿用紙の原寸から82%縮小されるので、それを

見越して最適な文字組みを行うのは難しいな、と感じました。

データ入稿して印刷してもらったものと見比べると、読みやすさや見た目の

印象がどうしても異なってきます。

 

もちろん、その辺りは、プリンターで出力したものを自分で82%縮小コピーして

みて検討・修正を重ねれば、データそのままとほぼ同じクオリティまで文字組みの

美しさを高めることも可能です。

 

 

いずれにしても。

本づくりに試行錯誤はつきものですが、

それでも、なんでも、やっぱり、

自分の作品が本になったらうれしい。かたちにできたら幸せ。

そう思うからこそ同人誌をつくるわけですから、どんな環境や状態でも、

工夫して知恵をしぼりたいですね。

 

原稿を、印刷所さんへ入稿する場合の手順や諸注意は、①のケースと同様

です。